
介護にはこれが正解!というものはありません。
また、「ここまでやればOK」という区切りもありません。
やろうと思えば、仕事はいくらでも見つかります。
そのため、まじめな人ほどドンドン負担を増やしてしまうことに。
本人(要介護者)に、
●できるだけ快適にさせてあげたい
●できるだけ喜んでもらいたい
このように自分のことを置いておいて、本人の方を先に考えてしまうと頑張りすぎてしまいます。
大切なのは、「あれもこれも!」と思わないこと。
そのためには、今日一日の中で、「できなかったこと」よりも、「できたこと」に注目するようにしましょう。
まじめな人ほどストレスがたまる
同じ状況で自宅介護をしても、介護者がストレスを感じる度合いは人によってそれぞれ異なります。
なぜなら、ストレスは人それぞれの受け止め方、考え方で軽くもなれば、重くもなるからです。
(参考記事)
まじめな人ほど、ストレスがたまりやすい原因は、「~こうあるべき」という完璧を目指す気持ちや、周りの評価を気にしすぎてしまう所にあります。
また、まじめな人ほど、周りに対して寛容になれません。
自分が当たり前のようにやっていることをできない人を見るとイライラするからです。

なんでこんな簡単なこともできないんだよ!
このようにまじめすぎてしまうと、自分に優しくなれないだけでなく周囲にも厳しい目を向けてしまいがちに。
これでは同じ状況の介護をしても、ストレスが重くなってしまいますよね。
ストレスに強くなる必要はない
では、まじめであることはダメなことなのでしょうか?
いいえ、けっしてそんなことはありません。
「まじめである」ということは物事のひとつひとつを大切に考えていることでもあります。
ただ、それが裏目に出てしまうと、完璧主義や、周りの評価を気にしてしまうことにつながってしまうだけなのです。
ではどうすれば良いのでしょうか?
自分の限界を自覚する
ストレスに対して強くなる必要はありません。
そうではなく、自分の限界を自覚して、「もうここまでにしておこう!」という気持ちを持ち、我慢しすぎないことです。
必要以上に頑張っても介護には区切りがありません。
逆にしてはならないのは、「もっと頑張らなければ!」と自分自身を励ましてしまうことです。
疲れを感じているのならば、あなたはもうすでに十分頑張っています。
そのことを自覚して、我慢せずに、「これで十分!」という気持ちを持つようにしましょう。
「できたこと」を探してみる!
今日も1日、介護を頑張りました。
1日を振り返ってみて、「できたこと」や「良かったこと」はありましたか?
※たとえば、本人(要介護者)の身体を拭いてあげているときに・・

ああ~。気持ちいいなぁ

そうですか~良かったですね
このように、本人の笑顔が見れることは、介護者にとって小さな喜びです。
この小さな喜びを、1日を振り返る時に探してみてください。
自分を褒める
「できたこと」、「良かったこと」はたくさんあれば、もちろん素敵なことですが、たったひとつでもかまいません。
そのたったひとつの「できたこと」に注目することで、介護者の心は癒されます。
そして、素直に自分を褒めてあげてください。

喜んでもらえたし!今日もこれでOK!!
このように、1日を振り返る時には、「できたこと」、「良かったこと」を探してみましょう。
「できたこと」があれば十分!
まじめになりすぎて介護に頑張りすぎてしまうと、しだいに自分の状況が見えなくなっていきます。
どのくらい疲れているのか?
どこまでやればいいのか?
このようになってしまうと赤信号です。
自分が見えないまま突っ走っていけば、介護者のあなたまで倒れてしまうでしょう。
そうなる前に、どうか、「できなかったこと」よりも、「できたこと」に注目してください。
「完璧な介護」よりも、「できたこと」がひとつでもある介護で十分なのです。