先を見据えて認知症の介護不安を減らす

認知症の介護を一番難しくしているのは将来に対する不安ではないでしょうか?

もちろん認知症を発症していない状態での介護にも、つねに不安はつきまといます。

ですが、認知症を抱えた介護はさらに大きな不安がのしかかるものです。

しかし、それは介護する家族だけでなく、本人も同じ。

お互いにとってベストな介護をするためにも、将来のことをしっかりと見据えてみましょう。

「今」だけでなく「5年後、10年後まで」

何も深く考えないまま、介護を慌しく始めてしまうと、さまざまな壁にぶつかり慌てることになります。

もちろん、家族の心情としては・・・

認知症の症状がこれからどのようになっていくのか?

それは、できることなら「考えたくない」ことですよね。

ですが、むやみに恐れていると、認知症という病気に振り回されてしまうことになります。

そうならないためにも、介護をスタートさせる前に、今から5年後、10年後までしっかりと見据えてみましょう。

厳しい現実ですが、しっかり向き合うことでより良い介護をすることができます。

これからの現実とその対応策

では、認知症の介護をしていく上で、将来どのように進んでいくのか?

まず、勇気を出して向き合ってみましょう。

■認知症の症状は進行していく
■本人は年をとっていき、認知症いがいの不調がでてくる恐れがある
■介護する家族も年をとっていく
■介護の年数が長引けば、心身ともに疲れとストレスが限界になる

このように、認知症の介護をしていく将来像は非常に厳しいものです。

ですが、これらのことに向き合うことで、それぞれに対応策を考えておくことができます。

■認知症の症状は進行していく。

●本人に安心感を与える方法を尽くして進行を遅らせる

■本人は年をとっていき、認知症いがいの不調がでてくる恐れがある。

●介護保険を使い、段差をなくすなどのバリアフリーをしておく。

■介護する家族も年をとっていく。

●資金の援助方法、介護人の交代を考えておく。

■介護の年数が長引けば、心身ともに疲れとストレスが限界になる。

●家族だけの介護にこだわらず、介護サービスの利用、施設の入所を考えておく。

このように、将来おこるであろうことを予測しておけば、それぞれの事態に対応策を練っておくことができます。

将来を見据えることでベストな対応ができる

このように、将来を見据えておくことは非常に大切です。

たとえば、事態がおこってから、、、

介護者(困った)

ああ・・こんなことが起こるなんて・・どうしよう

・・と慌てて対処するよりも・・


介護者(ほ)

バリアフリーにしておいて良かった。あと、お兄さんに以前、相談しておいた援助の件を話してみよう

このように、想定内であれば準備しておくことができ、心構えもあるので冷静に対処していくことができます。

もちろん、想定以上のことが起こることも多々あるでしょう。

しかし、「今だけ」を考えて行き当たりばったりな介護をしていくよりも、断然、将来を見据えていくほうが良い対処、良い選択をすることができます。

不安を減らすには計画性を

これから介護をスタートしていく「先の見えない不安」を少しでも「先の見える対処」に変えておきましょう。

それには、認知症と介護について学び、今だけでなく将来のことを見据えることが大切。

少しでも先行きがシミュレーションできれば、計画性をもつことができ、将来に対する不安が減ります。

認知症をむやみに恐れないためにも・・・

介護をむやみに負担だと感じすぎないためにも・・・

しっかりと将来を見据えて、不安で暗くなりそうな道に明かりをつけてみてください。