~管理人、結月志穂が日々思う独り言コラムです~

アルツハイマーは、認知症の中で最も患者数の多い病気である。

脳の細胞が減少していき、脳全体が委縮してしまう

それによって記憶障害がおこっていく

人は無意識に「すぐに忘れてもかまわない記憶」と、これは「ずっと覚えておこうとする記憶」に分けているという

たとえば、ホテルの部屋番号

これはその時だけ覚えておけばいい記憶

対して、誕生日や結婚式、個人的に大切だと思った瞬間

これはずっとずっと覚えていたい記憶

でも、アルツハイマー型認知症は「その時だけ覚えておけばいい記憶」に続いて、その人にとって大切な大切な「ずっと覚えていたい記憶」まで奪っていく

しかし、

そんな残酷なアルツハイマーの症状にも負けない記憶を保ち続ける人もいる

それはその人が生きていく中で長年、強く強く刻まれたもの・・

この女性はスペインの介護施設に入所していたアルツハイマー型認知症を患った女性。

元バレリーナーだった彼女は白鳥の湖が流れるとハッとして振り付けを思い出す

そして、身体が自然に動いていく

この動画を観ていて、女性が白鳥の湖の音楽にピッタリと合わせて手を広げた瞬間、涙が出そうになった・・

短い動画だけれども、指先の動き、強い眼差しに若い頃の彼女が重なって見えた

2019年に亡くなられたみたいだけど、彼女はバレリーナーのまま天国に行くことができたんだと思う

認知症に負けない記憶

認知症に勝てる記憶

それは脳だけでなく身体全体の細胞に刻まれた記憶

どんなに認知症が脳を支配しても、身体全体の細胞の記憶までは消せはしない

そういえば、かなり症状が進んだ認知症の義父を介護している姉がいつだったか話していたっけ、

「演歌をかけてあげたらね、お義父さん歌いだすんだよ、しかも歌詞もちゃんと覚えてるし!びっくり!」

私もどんな状態になってもギターだけは覚えていたいな・・

コードが押さえれなくなっても・・

手が動かなくなっても・・