【介護疲れ原因1】介護を悲観的に考えてしまう

「介護」という言葉を聞くと、どうしても暗いイメージをもってしまいますよね。

確かに介護はとても大変であり、肉体的にも精神的にも負担がかかります。

ですが、肉体的疲労も、精神的疲労も工夫と考え方しだいでラクにすることは可能です。

まずは、介護をすることを悲観的に考えてしまうことについて考えてみましょう。

なぜなら、人が本当に疲れるのは肉体的なことよりも精神的なことだからです。

(参考記事)


介護で疲れを感じないためにも、まずは、悲観的に考えてしまう自分の気持ちと真正面から向き合ってみましょう。

なぜ悲観的になるのか?

では、介護に対して悲観的になってしまうのはなぜでしょうか?

それは、大きく分けて以下の2つの理由が考えられます。

いつ終わるのかわからない

介護はいったんスタートしてしまえば終りがいつになるのかわかりません。

私たちは誰でも終りが見えるからこそ頑張れます。

※たとえば、受験勉強に必死で頑張れるのも・・・

弟(にこ)

来年の受験までの辛抱だから!

このように終りがあるからこそ「今がんばろう!」という気になれますよね。


※たとえば頑張った先に報酬があるからこそ・・・

妹(にこ)

この仕事を終わらせたら旅行に行ける!

このようにどんなに大変なことでも、その先に報酬があるからこそ頑張れますよね。

しかし、介護はたとえ終了しても報酬はありません。

【悲観的になる2つの理由】
■いつ終わるのかわからない
■終わっても報酬はない

この大きな2つの理由が、どうしても介護を悲観的に考えてしまう理由ではないでしょうか?

自分を責めてしまう

介護を悲観的に考えすぎてしまうと、解放されることを強く望むようになります。

その介護の終りとは・・

本人(要介護者)が亡くなること

このように、解放されたい気持ちから、通常なら絶対に思わないことを考えてしまうように。

そして、そんな気持ちを持つ自分に強く罪悪感を抱いてしまうように・・

介護者(泣く)

早く終わってほしいと思ってしまう、、、私はなんてひどい人間なんだろう

いいえ。まってください。

決してそんなことはありません!

このように要介護者の死を考えてしまうのはあなたのせいではありません。

あなたはただ単に、「介護から早く解放されたい」と思っているだけなのですから。

悲観的にならないために

このように介護に対して悲観的に考えてしまうことは、とても大きな精神的疲労をおこしてしまいます。

肉体的疲労よりも、精神的疲労が上回っては良くありません。

まずは、自分の考え方、見方の方向性を変えてみましょう。

解放されたい気持ちは自然なこと

「介護から解放されたい!」

このように思う気持ちは自然なことです。

ですから、そのまま自分の気持ちを受け入れてあげましょう。

罪悪感を感じることなんてありません。

あなたが思ったそのままの気持ちで良いのです。

介護で大変なのは亡くなる間際

介護は終りのないマラソンのようなものです。

最初から100mを走るつもりでスピードを上げてしまえば途中で息が切れてしまい倒れてしまうことに。

何年続くかわからない介護ではペース配分が大切です。

もしも介護が5年、10年と続く場合、本当に大変なのは亡くなる間際の数年ですから、そのすべてを全力で走ることはありません。

居宅サービスを積極的に利用する

ケアマネージャーに率直に自分の気持ちを相談しましょう。

そして、居宅サービスを積極的に利用して、できるだけ負担を減らしてもらえるようにします。

短期入所を利用する

ショートステイなどを上手に利用して、数日間は介護から開放される期間を作りましょう。

その日のうちに帰ってくる日帰りと違って、ショートステイならば介護者もリフレッシュできます。

またショートステイは本人にとっても新しい刺激が入り、お互いにとって良い効果が期待できます。

介護施設の利用

介護という長いマラソンに対してずっと最後まで自宅介護にこだわることはありません。

限界がきてしまう前に、介護保険で利用できる公的な施設や、有料老人ホームの入所を考えましょう。

介護というマラソンを完走するコツ

介護に対して悲観的になってしまうのは仕方ありません。

まずはそんな自分の思いをストレートに受け止めることが大切です。

介護者も人間です。

ロボットではなく生身の人間なのです。

そして、介護をしている時間も、介護者にとっては人生の貴重な一部なのです。

ですから・・・

介護者(困った)

介護をしながら自分の人生を考える


ではなく・・・

介護者(ほ)

自分の人生を考えながら介護をする

このように、まずは自分の人生を先頭に置いて考えてください。

そして・・

そのためにも、「どのようにしたら介護の負担が軽くなるのか?」ということをできる限り工夫してみましょう。